就任にあたり、農業委員、農地利用最適化推進委員を始め、関係機関・団体の皆様方に謹んでご挨拶を申し上げます。日頃より、本会の業務推進に特段のご支援・ご協力を賜っておりますこと、厚く感謝申し上げます。
さて、SDGSの2番目の目標である「飢餓をゼロに」の達成に向け活動する国連WFP(世界食糧計画)が作成している「ハンガーマップ2023」によると、アフリカ・アジアを中心に、世界で8億人以上、10人に1人が飢餓状態にあります。
ご案内の通り、我が国の食料自給率は先進国の中でも低く、多くの食料を海外からの輸入に頼っていますが、近年、アジアの振興国等が、その経済力を背景に穀物や牛肉等の輸入量を急速に増加させ、我が国は「買い負け」の状態にあります。更に、度重なる異常気象により、世界的に食料生産が不安定化する中、複数エリアで紛争が発生し、小麦をはじめとする穀物や原油価格が高騰するなど、食料や生産資材調達の不安定化が加速してきています。
こうした中、国は、令和6年6月、将来にわたって、国民に対し食料を安定的に供給できるよう、食料安全保障の強化、人口減少、環境負荷低減を強く意識し、食料・農業・農村基本法を改正したところです。
話は変わりますが、「岩手の人 沈深牛の如し」と詠んだ高村幸太郎は、昭和30年に県教育会館(盛岡市)で開催された岩手県開拓十周年記念大会に、「食うものだけは自給したい。個人でも、国家でも、これなくして真の独立はない。そういう天地の理に立つのがわれらだ。」と寄せています。
この地球は先祖からゆずり受けたものではなく、未来の子供達から借りているものだそうです。だとすれば、食料の生産装置である農地も、より良い状態で未来につなぐことが、今を生きる我々の責務ではないでしょうか。
本会は、今後とも、農業者が将来に夢と希望を持って農業に取り組むことができる農業・農村の構築に向け、農業委員会と共に尽力して参りますので、関係各位のなお一層のご支援・ご協力をお願い申し上げます。
令和8年7月
一般社団法人岩手県農業会議
代表理事会長 小岩 一幸
(こいわ かずゆき)