事例発表資料(青森県つがる市)

山本会長
- 発表者の氏名及び年齢
山本 康樹(やまもと やすき) 53歳 - 所属農業委員会名
つがる市農業委員会 - 農業委員の選挙・選任の別、役職名及び農業委員以外の役職
選挙委員・会長
JA木造町 大豆部会長 - 農業委員経験年数
8年5カ月(平成18年2月〜 会長) - 農業経営の概要
水田 13.4ha(うち転作大豆4ha) - 市町村農業の概要
つがる市は、青森県の西北部、津軽平野の中央部から西に位置し、平成17年2月に木造町、森田村、柏村、稲垣村、車力村の5町村が合併し誕生した。
当市の基幹産業は農業で、平野部は稲作、山間部は稲作とりんごの複合経営、屏風山地帯は畑作と畜産の複合経営がそれぞれ営まれている。
なお、平坦部は大規模ほ場整備事業により土地基盤が整備され、県内最大の穀倉地帯。屏風山地帯は砂丘地であるため排水も良くメロンをはじめスイカ、ながいも、ネギなどが作付けされ、県内でも有数の野菜産地。また、山間部は岩木山麓に連なる丘陵地帯で、日本一のりんご産地の一翼を担う地域でもある。- 農家戸数 4,367戸
- 耕地面積 13,207ha(田84.7%、畑12.2%、樹園地3.1%)
- 農用地集積率 43%(市町村基本構想の担い手集積目標67%)
- 認定農業者数 目標者数1,000人(平成18年6月末現在 705人)
- 市独自の農業支援策
- つがる市認定農業者協議会(17年11月設立、年間90万円を支援)
- 「つがる」ブランド化推進事業
- 農産物加工残渣・生ゴミなど堆肥化事業
- 「地産地消」のまちづくり事業
- オリジナル新品種の開発
- 農産物加工品研究・開発事業
- 農業委員会の概要
- 農業委員数 39人(男39人):うち選挙30人、選任9人
- 農業委員の年齢 平均55歳(40歳代:7人・50〜55歳:17人・55〜60歳:9人・60歳代:5人・70歳代:1人)
- 部会制は設けていない。
- 事務局職員数 11人(全て専任)
- 農業委員会の主な活動(重点項目)
- 農政対策事業の推進
- 農地管理及び農地流動化を促進する実効性の高い支援システムの確立
(農地基本台帳の電子化及び地図情報・照合システムについてはH16導入済) - 農地パトロ−ル等による優良農地の遊休化発生防止の指導・啓発
- 認定農業者・農業生産法人の育成・確保、各種支援施策などの情報提供活動
- 農業経営者・新規就農者対策など担い手対策の推進
- 「家族経営協定」の普及推進
- 農業者年金制度の普及啓蒙と新規加入の推進
- 認定農業者の掘り起こし活動
- 担い手に対する農地の利用集積
- 遊休農地・耕作放棄地の解消(農地パトロ−ル)
- 品目横断的経営安定対策(麦作付地区)への加入までの支援
- 発言の要旨
“農業委員による新たな経営安定対策に対応した認定農業者等の掘り起こし活動”- 活動の現状と課題
- 平成17年6月の総会において「1・1・1運動(1農業委員が1年間に、1集落以上で1ha以上の農地の利用調整活動を行い、認定農業者等へ利用集積を図るとともに、1人以上の認定農業者を掘り起こす運動)」の徹底を申し合わせし、旧町村単位でリストアップされた非認定農業者122人を対象に農業委員自らが個別訪問による掘り起こし活動を展開した結果、関係機関団体等の協力のもと12月末までに新規の認定農業者153人を確保した。
- 平成18年2月に農業委員の改選、同年4月には基本構想の所得目標の見直しが行われ「5年後の農業所得目標400万円以上、年間労働時間2,000時間以内で計画・達成できる者」を新たにリストアップし、個別訪問等を展開中。
認定農業者数の変化 区分 17年3月末 18年3月末 18年6月末 認定農業者数 488人 591人 705人 - この運動を契機に、農業委員自らが「まず自分たちから」認定農業者となる気運が生まれ、現在農業委員39人のうち、29人が認定農業者となっている。
- 4ha未満の農家の集落営農への加入意向の把握や参加呼び掛け、さらには農地の賃貸借・農作業受委託による規模要件のクリアなど、1人でも多くの農業者が認定農業者等=品目横断的経営安定対策の対象者となるよう万全の支援対策を講ずることとしている。
- 今後の活動のあり方、考え方及び提言等
- 田畑4haに達しなくとも品目横断的経営安定対策に加入できる所得確保や農作業受託面積算入の特例を活用した非認定農業者に対する優先的な認定誘導。
- 低迷する再認定率51.2%(県平均71.7%)の底上げを図るため、再認定手続きの徹底。
- 集落営農育成・確保緊急支援事業実施地区9地区への集落営農の組織化・法人化の強力な支援対策。
- 品目横断的経営安定対策の支援対象品目(麦・大豆)は、地域農業の現状と大きくかけ離れ、地域の自給率向上への努力に逆行するなどから、適地適作の観点から対象品目の拡大を図ること。
- 活動の現状と課題
事例発表資料
関連項目