西根町農業委員会
補助事業活用で解消対策。委員発案で景観管理も
1.遊休牧草地を公社事業で整備。集積により22ヘクタールの解消
西根町では遊休農地解消総合対策事業を平成9年度から実施しているが、実態把握調査の結果と活用検討会を経て、平成10年度に田代平地区の遊休牧草地 22.65ヘクタールを農地として復元する活用計画を作成した。
県農業公社(当時県農地管理開発公社)は遊休農地活用条件整備事業の実施により条件整備を行った。
条件整備後、農地保有合理化事業の活用により農用地利用権を設定し、岩手町の農業者に集積され解消につなげている。
2.女性委員の発案でヒマワリ畑(平成15年度)
(1) 農業委員による解消実践の取り組み
西根町では毎年、遊休農地活用方策検討会を開催しているが、その会議において解消対策を検討した際、女性委員からの「景観を良くするために花を植えてはどうか」という意見がきっかけとなり、農地性の維持の観点からも、当面景観作物を植栽することが決まった。
その後、委員会が地権者と話し合いを進めた結果、町内3地区計45アールの遊休農地にヒマワリを植えることになった。
しかし、当該農地は長期間放置されていたため柳まで生えており、その整備には大きな労力を要する状態だった。
農業委員が自分たちの農作業の合間に何度も足を運んで草刈りや耕起をして農地を整備した。
完全に回復していない農地で、種からヒマワリを育てるのは難しいということで、会長職務代理者のビニールハウスで苗が育てられた。
(2) 地元小学校と連携しヒマワリ1万2千本。地域住民からも好反響
ヒマワリの植栽を行ったのは平舘、田頭、大更の3地区。このうち平舘地区では、平舘小学校の5、6年生の児童64人と一緒に、体験学習の一環として苗の移植を行った。
住民からの反響も良く、こうした農業委員の取り組みが刺激となって、農家の意識高揚につながればと、農業委員会では期待している。